無罪判決のニュース

平成24年10月19日判決
犯行を目撃したとする警察官の供述が信用出来ない、犯行時の被告人の体勢は朝の混雑した電車内での痴漢行為としては不自然、繊維鑑定をしていないなど捜査も不十分として横浜地裁が被告人に無罪を言い渡した。

平成24年9月20日判決
被害者の証言が変遷しており、被告人を犯人と誤認した可能性を否定できないとして東京地裁が被告人に無罪を言い渡した。
また、行われた繊維鑑定も簡単なもので被告人の手に付着した繊維が被害者の衣服のものと同一だったとまでは言えないとした。

平成24年4月19日判決
検察官が提出した防犯カメラの映像と女性の証言がくいちがうことなどを理由に宮崎地裁が被告人に無罪を言い渡した(迷惑防止条例違反)。

平成24年2月22日判決
愛知県迷惑防止条例違反の事件について、第三者の犯行の可能性を否定できないとして無罪を言い渡した。

平成23年11月15日判決
被害者が女性巡査である痴漢事件について、女性の供述が不自然であるとして神戸地裁が被告人に無罪を言い渡した。

平成23年7月25日判決
客観的証拠がなく、被害者の供述については慎重に検討する必要があるところ、被害者が乱暴された形跡がないことや被害者が積極的に助けを求めなかったことなどから犯罪の証明がなされていないとして強姦罪に問われていた被告人に無罪を言い渡した。

平成22年11月12日判決
女性が痴漢被害にあったことは認められるが、犯人が被告人であるということには合理的疑いが残るとして無罪の言い渡しがなされた。

平成22年6月24日判決
被害者が被告人の手をつかんだのが駅についてからであることや電車内が非常に混雑していた事情などから犯人が被告人であるということに疑念が残るとして無罪の言い渡しがなされた。

平成21年4月14日判決
防衛医大教授が小田急線の電車内で強制わいせつ行為に及んだと起訴された事件で最高裁が被害者の供述の信用性を肯定するには一定の疑問が残るとして無罪とされた。この事件は被告人が職業などのためもあってか大きなニュースとなった。
最高裁は被告人が、捜査段階から一貫して否認していること、前科前歴がないことから、被害者の供述は慎重に検討すべきとしており、後の事件にも影響を与える画期的な判決となった。

平成20年9月16日判決
この裁判では二つの事件について審理がなされた。一つ目の事件については、被害事実の存在は認められるが、被告人に故意がと認めるには合理的疑いが残るとして犯罪の証明がないとされた。
二つ目の事件については被告人を犯人とする確たる証拠がないとして無罪の言い渡しがなされた。

平成18年11月30日判決
被告人が寝ている途中にその左手が被害者の胸に触れた疑いも残る、故意があったと認めるには合理的疑いが残るとして無罪の言い渡しがされた。

弁護士のコメント

日本の裁判では、ほとんどの事件が有罪となります。割合としては99%以上です。
しかし上記のニュースや判決を見ればわかる通り、無罪となるものもあります。
もちろん実際に犯行に及んでしまった場合は、言い訳せず罪を認めて償う、早期に社会復帰を目指すべきですが、本当にやっていないと自信を持って言えるのなら、無罪を主張するのが原則です。
もちろん無罪判決をとることは簡単ではありません。痴漢事件で無罪判決が大々的なニュースになるのは、それが珍しいことだからです。
日本では交通事故が毎日のように起こり、損害賠償請求の裁判がおこなわれていますが、その多くはニュースになりません。
それは悲しいことですが交通事故が珍しい話ではないからです。
痴漢事件を争うということは勾留期間が延びて仕事に支障が出る可能性が高まるというのは本来あってはならないはずですが、それが現実です。そういった事情も考慮して自分がどう主張したいかを固く決意することが刑事事件では重要です。弁護士は本人のためにアドバイスしたり、情報を提供することはできますが方針の決定だけは、本人にやってもらうほかありません。
ただし、世間が何と言おうと弁護人は被疑者被告人の味方ですから、決定した方針のため弁護士は最大限のサポートをします。

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